HAVE A NICE SEX! - 特集:いまのHIV/梅毒動向データ

2020年のHIV/エイズの動向

昨年、全国でHIV感染がわかった人は、全体で1,095人でした。前年2019年の人数に比べて減っていました。また、そのうちエイズを発症してから感染がわかった人は345人と、全体の31.5%でした。
また男性とセックスをする男性が733人で全体の66.9%と多くの割合となっています。
さらに、東京都は383人で、全国の35.0%となっていました。全国で最もHIV感染の報告数が多い都道府県になっています。

(厚生労働省 エイズ動向委員会)

HIV/AIDS報告数(感染経路別)

男性とセックスする男性
それ以外

HIV/AIDS報告数(感染経路別)

2020年の梅毒の動向

昨年、全国で梅毒感染がわかった人は、5,805人でした。梅毒も前年2019年の人数に比べて減っていました。
しかし男性とセックスをする男性では799人(全体の13.8%)で、2019年が831人だったため、全体の減り方に比べるとそれほど減っていませんでした。
さらに、東京都は1,559人で、全国の26.9%となっていました。梅毒も、全国で最も報告数が多い都道府県になっています。

(国立感染症研究所 日本の梅毒症例の動向について)

梅毒報告数(総数)

梅毒報告数(総数)

Column │ 専門家コラム

現在は新型コロナウイルス感染症の流行に社会も医療機関も大きな影響を受けています。例えば、保健所等でのHIV検査件数は前年と比べて大幅に減少しました。
しかし、HIVの流行は終わったわけではありません。HIV感染の早期発見は、早期に治療ができるメリットがあります。またコミュニティにとっては感染の拡大防止に結びつくこともわかっています。
今後もHIV検査及び相談を積極的に利用していただきたいと考えています。

エイズ動向委員会 委員長,
公益財団法人エイズ予防財団 理事長

白阪 琢磨 先生