1月6日(金) aktaゆうそう検査2022のご報告
今回は2022年8月から11月にかけて行った、aktaゆうそう検査の速報をお知らせします。
aktaは、HIVの郵送検査を配布するキャンペーンを2015年から行ってきました。当時はHIVcheck.jpと呼んでいて、gogoのSASUKEさんやSIOさんなどをモデルにしたポスターと言えば、覚えている人もいるかもしれません。保健所や病院だけでなくもっとHIV検査を身近に受けられるようにしたい、その目的で、新宿二丁目にあるコミュニティセンターで検査キットの配布を開始しました。
しかし2020年から始まった新型コロナの流行によって検査の状況も大きく変わりました。 全国の保健所で行われていたHIV 検査の検査数は通常の半分未満になり、その状況は3年経った今も元に戻っていません。
東京は幸い、東京都新宿東口検査・相談室が検査を続けてきていて、PrEPのこともあり、国立国際医療研究センターSH外来やクリニックでの検査も受けられます。それでも東京も、気軽に受けられる検査が減っているのは他の地域と同じで、この3年間行ったゆうそう検査キャンペーンはその状況を変えるために取り組みました。
2022年はモデルとしてKENZOさんにお願いし、SHOGOさんによるイラストとマージしたビジュアルを作りました。 いつもとは違う、KENZOさんの柔らかいイメージによって、普段のゲイライフの中のHIV・ 性感染症の検査の大事さを伝えます。
aktaゆうそう検査2022年の実績ですが、今回は2022年8月から11月上旬にかけて、500個の検査キットを配布しました。11月末までの検査結果の速報値ですが、HIV陽性が6件(陽性割合1.57%)、梅毒TP抗体陽性が64件(陽性割合17.20%) でした。
今回はデジタルディスペンサーを使って検査キット配布する、新たな取り組みにも挑戦しました。これまではaktaのスタッフが検査キットを説明とともに手渡しをしていました。今回は、大きな画面がついたディスペンサーで、画面を使って簡単な説明やアンケートを答えると検査キットを受け取ることができます。今回は、今までにHIV検査を受けたことがあり、希望する人を対象にしてディスペンサーを使ってもらいましたが、今年の500人のうち65%の人がディスペンサーを使って受け取られました。
利用した方からは新宿二丁目の別の場所にも設置してほしい、などの希望の声をたくさんいただきました。他の場所にも持っていけるように、小型のディスペンサーの開発にも現在取り組んでいます。 法律の関係上どこにでも検査のディスペンサーを設置できるわけではないのですが、 みなさんにより使いやすい、身近なHIV・性感染症の検査作りに取り組んでいきます。
「akta ゆうそう検査」は、厚生労働省エイズ対策政策研究事業「MSMに対する有効なHIV検査提供とハイリスク層への介入に関する研究」の一環として行われた研究です。詳細についてはこちらをご覧ください → aktaゆうそう検査|aktaで受け取るHIV(エイズ)・梅毒の郵送検査キット