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デリヘルくんが聞く!突撃インタビュー!!

vol.24 10count SHUN

店舗名:10count 店舗住所:新宿区新宿2-15-13 茂美ビル1F 店舗電話:03-3341-7743 営業時間:月~木19:00~翌4:00・金土日20:00~翌4:00 定休日:不定休
https://twitter.com/10count2

Q.デリバリーボーイズ訪問時のお客さんの反応やエピソード的なもの(印象に残ったこと、おもしろかったこと)はありますか?

SHUN

印象に残っている事は、みなさんボランティアってことで、自分たちが代表してやっているんだってところで、訪問時の対応は丁寧かつ自信を持ってやっているというところに感銘を受けました。あと去年帰られたオランダから来ていた女の子と、最初日本語が全然喋れなかったのに、1年通して毎週話しているうちにすごい日本語が上手になって、日本語で「毎週優しく接してくれてどうもありがとうございました」みたいな感じで帰る挨拶を受けた時に、ちょっと2人で半べそになってしまって(笑) そういう毎年毎年変わっていく中で、みなさんとの時間を大切にしていきながら、この街や、うちらお店もHIVの予防啓発のために協力しつつ、人間関係が出来ていく美しさみたいなことが一番印象に残っているかな。

デリヘルくん

お客さんの反応はどうですか?

SHUN

みんな偉いねって。やっぱりうちも26年やっているので、まだ自分が従業員の時なんかはまだ、ゲイとか同性愛は精神病って言われていた頃なので。それを考えると、そういう中で病気に対する考え方とか、そういうものも「Living Together」って題号っていうか、随分浸透してきているんじゃないかなと、お客さんを見ていても感じるものがありますね。

Q.コンドームをキッカケに会話になることは?

SHUN

もちろん。一番多いのは病気に対する考え方で、「生はよくない」っていうのはみんな感覚的に持っているので、募金箱を置きながら「はい1個ずつ取ってね」とか「あんた達今日アレなんじゃないの?」って言いながらせっついたら、ちょっとおもしろおかしくもあるけれども。そういう中で感覚をみんな持つという事は、飲み屋の会話からというよりは、そういう事をしてくれているおかげでそういう会話になるっていう。だからこれはすごく大切なことなんじゃないのかなって思いますね。

デリヘルくん

話の流れでセックスの会話になることはありますか?

SHUN

もちろんあるんですけど、ちょっと自分あんまりそういうのがないので、だいたい自分への攻撃になって終わるっていう(笑) 「お母さん必要ないんじゃないの?」みたいな。悪口大会になっちゃうっていう。客層も年齢もあると思うんだけど、基本的にはやっぱり1回の快楽のために周りに心配かけたり、自分もやっぱり傷ついたり、人を傷つけたりって事はよくないっていう。まぁゲイバーもゲイコミュニティと一緒で、そういう事と並行して来ているんじゃないかなって感じます。

デリヘルくん

結構長くコンドームを置かれてると思いますが、最初はどんな反応がありましたか?

SHUN

最初サービス良いねって言われて、サービスじゃないんだけど?って(笑) 基本はコンドームを使うっていうのは当たり前の事だと思っていたので、そんな事でお客さんに対して応援できるんだなって感じでしたね。

Q.お店の中での相談等(お客さんから)はあります?(HIV/性感染症等)

SHUN

これはね、本当にもっと昔の話ですよね。役所に一緒に付いていった事もあるし、今はいっぱい軒数あるけど、自分たちが若い頃って、若い子が飲みに行けるお店ってそんなにいっぱいなかったので。お店の中の人たちが、みんなが兄弟であったり親であったり、コミュニティってやっぱり家族的なものであったので。店のママさんたちとか、自分もそうだけど、泣いているの引っ張って手帳もらいにいったりとかは何度もありますね。

デリヘルくん

そう考えると、お店の人たちの役割というか、結構大事な事を担っていたんですね。

SHUN

この街でお店の人もお店のママも、みんな公人扱いじゃないですか?だからそういう人たちの意識レベルも高くなってきているから、やっぱりそういうのが浸透してきているんじゃないかなって思います。だから本当にこの街で商売をする人、そしてそこでボランティアでHIVの予防啓発をしていこうって人たちの一体感っていうのは、年々増しているんじゃないのかなって感覚はありますよね。

デリヘルくん

相談を持ちかけられたときに困った事などはありますか?

SHUN

何十年前は情報がなかったりとかあったけど、今の時代、それこそaktaさんの配布物にもいっぱい載ってるし、あと無料相談とか検査とかもいっぱいあるので、前よりは良くなったと思います。

Q.お店の名前の由来は?

SHUN

お店を開けた時に大好きな女子プロレスラーがいて、その人が辞めるってなったときに、引退のゴングが10個鐘を鳴らすっていうのと、あとその当時は10年一昔って言われていたので、まぁ10年一昔で一昔になれたらいいなって。そんな感じで10個鐘を鳴らせたらなってお店開けたんですけど、今26個目なので嘘つきって呼ばれてます(笑)

デリヘルくん

嘘つきでは(笑) でも目標は達成されたんですね。

SHUN

もうお陰様で。自分がこの街で若い頃からお店で働いて、自分のお店を開けて10年くらい経って、若い頃からご飯を食べさせてもらって。どうやったらこのコミュニティに還元していけるのかなってところから、色んなものに対して力を貸していくっていう自分に変わってったのかな~ってのはすごい思いますよね。

Q.今年の二丁目祭りについて教えて下さい。

SHUN

そうですね、8月18日開催で時間帯等は変わらないんですけど、20年という事で、1軒のお店が20年続くって事も大変なんだけど。ママさん同士が集まって百何十軒っていうお店が加盟し、それが終わる事なく20年続けて来れたので、本当にこの20年っていうのを皆で噛み締めながら先代の先輩や、今後様々な問題にあたっていくかもしれないけど、長く続けていく中には連帯感や感動や仲間意識を持つことが出来るので、集大成ではないけども絶対安全と絶対無事故をもって終わらせたいなって思います。警備とかもずっと自分が担当していて、インカムつけていっつも怒っているので、みんな怒ってる顔しかみてないと思うんだけど、全然怒ってないんだけどね(笑) 全部笑ってたら笑ってたであの人ヤバイんだけどって(笑)

デリヘルくん

逆に(笑)

SHUN

そうそう。あとLGBTの人たちが集える街である以上は、勝手な撮影とかに関してはすごい目を見張らせているんだけども。やっぱりLGBTって言葉がそれだけ横行してして広がってる分、みんなのプライベートっていうのが減ってる気もするので、そこに関しては尚一層の警備をもって祭りを終わらせたいなっていうのはすごくあるし。お祭り自体も昔だったら屋外ビアガーデンみたいな感じから始まったものなんですけど、やっぱり1軒のお店だと1軒のお店にいる人達だけしか時間を共有できないけども、外で多くのお店の人や、多くのお客さん達と同じ時間帯を共有出来るという観念をみんなと共に今年も達成していきたいなって思います。

Q.冬にもお祭りやってますよね?

SHUN

冬も基本的にはBARホッピングって形で、2軒飲みに行ってハンコ押してもらうと、振興会加盟店で使える商品券が当たるというのをやっていて、だいたい400本くらい当たるんですけど(笑)

デリヘルくん

当たりが多いですね(笑)

SHUN

やっぱり多くの人に回っていただくっていう、せっかく飲食店組合なので。多くの人に二丁目来てもらい、多くの人に色んなお店を知ってもらう。自分たちのお店だけではなくて、BARホッピングでもう1軒どこかないかなって会話になって、その為に瓦版とか発行していたりね。二丁目振興会の閑散期をなくすための取り組みなので、多くの人にもっと参加して頂きたいなって思ってますね。

デリヘルくん

そういうふうに広がりが出来るのっていいですね。

Q.今、お店で流行っている事はありますか?

SHUN

今お店が26年目で、オープンからのお客さんが1割くらい残ってるんで、40~50代の人たち…まぁ20代の子達もいるけども。一番はやっぱりゲイが直面する例えば、退職前の人達とか、介護の事とか、自分の保険だとか(笑) 今後10年、20年後の自分はどうなんだろうってことの話を、色んな年代の人達と共に会話になっていくってのが一番うちの店の流行りと言うか、生きてく事みたいな。20年選手のお客さんが多くて、従業員のときから来てくれてる人も未だにいるので。一人暮らしでマンション買ったとかって人達が、鍵無くした時用にって、自分に鍵を預けに来るとか(笑) まず最初に電話行くようになってるんだけどみたいな(笑) なんとかの家みたくなっちゃってさ、なんか。介護施設なのかなみたいな(笑) でも信用を持って人間関係が出来てくると自然に、何かの時には、ゲイって一人とか昔は思ってたじゃないですか?若い子がいる人達は羨ましいけどね(笑) だから今の流行りというか、うちの店自体が基本的には時代にギャップをしてて、今のゲイバーとかってすごいオシャレじゃないですか?その中で、都会の中心で田舎のスナックやってる感じ?(笑) それがうちのキャラクターなので、うちのコンセプト自体が「個性と会話の飛び交うお店」なので、個性が一番大切みたいな、会話出来るのがもっと大切みたいな。その会話も面白い事ではなくて、自分の事を誰かに伝える事が出来るという事をBARで怒涛のように飲みながら上手になっていけば社会生活もイコールじゃない?みたいな。みんな大切に昼間働き、そのお金を持って遊びに来てくれる分、お客様を楽しませるっていうのは、全員に出来る事ではなくて、好き嫌いもあって当然だし、だけどせめて嫌な思いをしないで帰ってもらうってことと、自分はもう一人でやってるんですけど、ほぼ毎日店開けてるんですけど、休まず。悪いことをしたり、お金間違えたりしたら「ごめんね」とか、お金は返せるけど、交通費を使ってこの店に向かってきてくれた時間って返せないので、本当にその時間への感謝と、せめて嫌な思いをしないで帰ってもらいたいっていうのを流行りと言うか自分のコンセプトで26年続けてきてますね。

Q.バレーボールについて

SHUN

バレーボールは本当に趣味で、始めたのがすごく遅くて、若い頃はやってたんですけど、学生の時とか。お店20周年超えたときに、なんとなくちょっとくらい名前残せたかなって思って肩の荷が降り、40代の週末ってどう過ごすんだろみたいな。本当にお店に賭けてきた人間だったので、あんまり遊びというかしてこなかったので。それでたまたまバレーボールを通じて始めたら、やっぱり1人でやることじゃなくて、コートの中に味方がいて、練習試合するには相手がいて、そういうコミュニティからどんどん仲良くなっていけて。海外の大会まで行くようになり、自分も自分でチームを作って、自分主催の大会をやったり。本当にこの4年強でLINEとかも300人以上増えて。コミュニティって素晴らしいなってのをスポーツを通じてなんだけど、それも思うし。ゲイコミュニティで生きるという事はやっぱり、人を大切にすれば自分も大切にしてもらえるし、多くの人と関わると、自分も瞬間湯沸し器みたいな性格なんだけど、それがちょっと和らいでいくっていう(笑) 我慢がきくようになって、あとお口(喋り方)も前よりはキレイになったかなって(笑) 前は「あんたーー」みたいなね、「あたし」「あんた」「あの女」みたいなオカマ特有の3原則だけじゃなく、日本語を喋れるようになったかな(笑) バレーボールで日本語が上手になりました。

デリヘルくん

すごいですね、5年だけでそんな増えるんですね。

SHUN

本当にみんな時間を共有するってことを話し合っていくと、やっぱり同じづポーツをしてるので、中には思わない人もいるけど、向いてる方向が同じ人達といるとすごく大きな力になれるんだなっていう。だからコミュニティの大切さっていうのを、aktaさんも一緒だと思うんですよね。コンドームを配っていくって作業や、そういうものをしていく中で、広がりというか、大きな力になっていくのは事実だと思うので、今後も一緒に強く成長させて頂ければなと思ってます。

デリヘルくん

こちらこそ。よろしくお願いします。

SHUN

本当に人が足りない時は配るの手伝おうか?って言うんですけどね。でも自分が持っていったらまた「お母さん!必要のないもの持ち歩いて」とか言われるからね(笑)

デリヘルくん

ひどい(笑)

SHUN

だいたいひどいみんな(笑)

Q.昔カフェ営業していましたよね?

SHUN

昔やってました。バレーボール始めてやめちゃったの。だいたいその時間が練習時間だから。本当は二丁目もカフェとかそういうのが増えて欲しいというか、パレードのときにこの街のマップを配ってたんだけど、一番相談されたのが「お酒が飲めないんですけど」とか「実は既婚者で」とか、夜出掛けられない人たちっていっぱいいて。あとはアプリとかそういうので出会ってHをする相手はいるけど友達はいないみたいな。そういうことすごくよく相談されて。集合体である地域っていろんな人達がもっと色んな形で自分たちの場所なんだって思える場所にちょっとずつ変わっていく事が、すごく大切なのかなっていうか。飲み屋さんばっかりってのもいいんだけど、色んな時間帯で、お酒だけじゃなくて、ちょっとした会話が弾む事が出来るようなお店とかも増えていくのが、今後望ましい地域っていうか、まだまだ夢がある地域だと思うので。

Q.二丁目のコミュニティについて感じることは?

SHUN

そうですね。二丁目ってコミュニティがなくなってしまったらただの繁華街だと思うので。コミュニティを守っていくって事、それがやっぱり二丁目振興会もそうだし、1軒1軒のお店もそうだし、BARの繋がりってみんなあると思うので。時代も変わってきて色んな人が出入りするようになって、風景が変わってきているので。地震や大雪があったときも、この地域は古いお店が多くて、すごく人間関係が豊かなので、最初はちょっとした雪かきから始まって、大雪のときには、開けてるお店もあれば休みのところとかあるじゃないですか?でも自分のお店だけじゃなくて、やりながら他のお店もみたいになって、大雪のときにここだけ全部雪がないみたいなときがあったんです。あぁやっぱりコミュニティの大切さ?自分だけが良ければいいじゃなくて、本当はお店同士の人たちが楽になればいいが、最終的にはお客さんが通りやすくなってるみたいな。だからなんか人間関係っていうか、コミュニティの素晴らしさっていうのが実感としてありますね。あとは、今ヘテロの方がすごく増えているので、LGBTの人たちもヘテロの人たちと一緒に飲みに行ってる方も増えているので、それをその度に言うのは違うと思うけど、LGBTっていう言葉が横行する中で、尚一層マイノリティなっちゃってる人って多いと思うんだよね。なので、そういう人たちの受け皿であるというのもまた二丁目だと思うし、情報を発信する立場でもあるけども、その情報から漏れる人たちをカバーしてあげるっていうのも二丁目の一番大切な場所だと思ってます。そして今一番なのは二丁目のゴミ問題。基本的にはマイノリティの人たちで連帯感があってコミュニケーションが取れているからこの街はキレイなんだっていう模範なモラル地域になっていければ、LGBTっていう事の発信ていうのが、うちらはゲイですとかレズビアンですとかいう事よりも、そういう人たちの仲間内でやっている事だから、こういう事が簡単になるんだねって行政も驚くような地域に変わっていける事をすごく理事会もそうですし、新宿二丁目振興会も思い、会合総会を開いたりとか、色んな事をやりながら確認しあっているので、それがもっともっと広がりを持っていければと思ってます。

Q.今後二丁目にどんな街であってほしいですか?

SHUN

だんだん時代も変わってきて、二丁目はノンケが増えてとかいうゲイやレズビアンの人達も多いと思うけど。ノンケが増えたからといって、二丁目が変わった訳ではないので。年代による移り変わりは当然今後10年、20年、30年後もこの街が続いていくということは、その人達がまた作っていくものだと思うし、長く続けていけば、みんなのこと守るようになってくじゃない。大人になると、みなさんもこうやってやってるけど、大人の人達の意見て続けていくことをすごく大切にして「まぁまぁ色々あると思うけどさ」って守り役に代わるじゃん?若いときって「これちょっとおかしいと思うんですけど」みたいな(笑) そんなの当たり前じゃんって、で長くなっていくとなんとなくちょっと苦手だった人も認めちゃうっていうか「あんたとも長いからね~」みたいな。やっぱり続いていくって事は、コミュニティが広がり、人間関係も深くなっていくという事だから。どこまで行っても二丁目は人間関係。彼氏でもいいし、友達でもいいし、何でもいいけど、一人じゃないっていう事をわかってもらえる街っていう事で、今後も長く続いてってくれたらなっていうのがまず、自分も振興会の中で事務局長ってのをやりながら熱望してるところです。

Q.26周年を終えて、今後27年、28年と続けていく上での意気込みはありますか?

SHUN

やっぱりどこまで行っても、まだまだ先まで続けて行きたいけども、ただお店を続けるのではなくて、マイノリティのコミュニティの中で、ここまで人としてまだ大人にはなり切れてないけど、一緒に成長させてもらっているので、LGBTへ自分のプライベートを還元していきながら、1年1年1歩1歩の自分の歴史を積むんでいけたらなっていう風に思って、日々精進して行きたい限りでございます(笑)

デリヘルくん

最後に一言お願いします。

SHUN

個性と会話の飛び交うお店なので、是非遊びに来てください。初心者からお年寄りまで(笑)

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