vol.39 MARK LAND 仁

Q.デリバリーボーイズの活動にはどのような印象をお持ちですか？

仁

みなさんボランティアでやられているという事で、すごいなと思います。暑い中汗だくで頑張って来る子もいて、すごいなって。自分は気さくに喋る方なので、色んなお話をしたりして、中にはそれキッカケでお客様になってくれた人たちもいますね。うちもコンドーム置かせてもらってますけど、それでこの活動に少しでも協力できたらと思います。

デリヘルくん

ありがとうございます。

Q.コンドームを設置しての反応は？

仁

毎回パッケージとか変わるので、コレクションしてる人とかもいますね。だから柄が変わってなかったら「今週変わってない」とかツッコまれます(笑)

デリヘルくん

怖い怖い(笑) 最初にコンドームを置こうと思ったキッカケは何だったんですか？

仁

自分はキッカケについてはわからないんですが、初代の店長がキッカケだと思うんですよ。レインボーパレードでHIV予防の活動をしてたので、それキッカケだと思うんですよね。

デリヘルくん

じゃぁ仁さんがMARK LANDで働き始めたときにはすでにコンドームがあった状態だったんですね。

仁

そうですね、気がついたら置いてあったので。

Q.店内でセックスの行為などの経験共有的な会話はあったりしますか？

仁

ありますね。ただ、お食事されてる方が多かったり、ノンケのお客様が来ているようなときは、ちょっとボリューム下げてねみたいな感じで、気を遣ったりもします(笑) でも街柄どうしてもネタになってしまうのはしょうがないじゃないですか、みんな興味あるし。だから例えばたまたま店内がゲイだけで、食事もしてないってときに、そういった話しになることは多いですね。

Q.HIVや性感染症等の相談はあったりしますか？

仁

ゲイの子もすごく多いので、病気になっちゃった報告やカミングアウトの相談もありますし、自分も歳が歳なので、若い子から相談されたりとかもありますね。

デリヘルくん

そういった対応のときに気をつけている事などありますか？

仁

まだ自分の状態がわからない子の場合には、aktaさんが前にやられてた検査キットや新宿区がやってる検査を勧めたりはしてましたね。でも結構多いのは感染後の報告で、それで彼氏が作れないとかって相談は受けますね。ただ今はもうちゃんと治療さえすれば死ぬ病気ではないので。自分の友達で感染後に病院にずっと行かなくて死にかけた子がいるんですよ。その子とか見てるので、感染後の報告を受けたときは、治療だけは早めにするように言ってたりしますね。

デリヘルくん

そうなんですね。ご自身や周囲の方の経験を基に話しをされてるんですね。

仁

そうですね。やっぱり働いてるから、そういう相談を受ける頻度が多くなりますよね。そういった悩みを抱えてる人が意外と多いんだなって思います。でも話しを聞いてあげるだけでも気持ちは楽になるかなと思うので。

デリヘルくん

話せる環境があることが大事ですね。お客さん同士でも会話になったりしますか？

仁

ありますね。ゲイの子って看護師の人多いじゃないですか。中にはソロで来たお客さん同士が仲良くなって、この場を使って相談しているような場面もありましたね。

デリヘルくん

そういった繋がりの場にもなっているんですね。

Q.お店の名前の由来を教えて下さい。

仁

オーナーから聞いた話しになるんですけど、もともとオープンした当初は二丁目にこういう場所があまり無くて。コンセプトが「ゲイカフェ」でやってるんですけど、当時一番ビルが高かったのが横浜のランドマークタワーだったんですよ。なので二丁目のランドマーク的なものにしたいって想いがあって、ただそのままランドマークじゃ面白くないから名前を入れ替えたって話しです。

デリヘルくん

そーだったんですね。MARK LANDさんのロゴにあるキャラクターは公式キャラクターなんですか？

仁

はい、そうです。初代店長がデザインしたものを、そのまま引き継いてます。

デリヘルくん

キャラクターに名前はあるんですか？

仁

なくって。そしたらうちのスタッフが「マークランドちゃん」って呼び出して、それが定着して名前になっちゃいました(笑)

Q.フードメニューが充実していますね？

仁

力入れてますね。ジャンルで言えばイタリアンなんですけど、限定メニューとして和に寄ったものだったりとか、色んなジャンルはやってます。それが好評であれば継続したり。なのでグランドメニューもちょこちょこ手入れしてたりします。

デリヘルくん

メニュー考案は誰がやってるんですか？

仁

基本的には自分とキッチン長でやってます。例えば限定メニューだったら、毎回考えるのはしんどいので、キッチンの他のスタッフが来月担当してとか。あと毎月ミーティングしてるので、こういうのをスタッフが食べたいとか、こういうのが流行ってるって情報収集からやったりしますね。キッチンの面積が少ないので、やれる事と、やれない事が出てくるので。

デリヘルくん

働いてる方は料理出来る人で構成されてるんですか？

仁

キッチンチームは基本的には料理経験者ですね。

デリヘルくん

チームで別れてるんですね。

仁

そうですね。ホールメインでやっている子は、キッチン経験なくても接客が好きであれば。うちは特にスタッフをゲイ限定にしてる訳ではないので、レズビアンの女の子もいますし、ノンケもいますし、オールジャンルですね。意外と入るスタッフによって色が変わったりとか。ビアンの女の子が入ってるときは、ビアンの繋がりや友達が多かったりしますし。

デリヘルくん

スタッフがオールジャンルで揃ってるって珍しいですね。

Q.テイクアウトとデリバリーサービスもあるんですか？

仁

フードに関しては絶対の自信があって提供しているので、もっとみんなに食べてもらいたいと思って。だけどお店で食べてくれた方が出来たてで一番美味しいので。デリバリーで食べてくれたら、じゃぁお店で食べたらもっと美味しいものが食べれるんだとか、お店限定のメニューもあるので、そういうのを広めたいなと思ってはじめました。ただ、いまは時期的にテイクアウトとデリバリーが多くなっちゃってますけどね。

デリヘルくん

デリバリーの範囲はどこまでなんですか？

仁

新宿二丁目の店舗やお家と、三丁目とかちょっと離れたゲイバーとかも一部はやってます。

デリヘルくん

どんな層の人からの注文が多いですか？

仁

基本的にはお店(バー)が多いですね。今は自粛してるのでそんなにですけど、夜中0時過ぎてからはすごく多いですね。お腹空き出す時間帯で。

デリヘルくん

デリバリーもMARK LANDのスタッフさんで行ってるんですか？

仁

そうです。

デリヘルくん

じゃーaktaでも注文すれば届けてもらえるんですか？

仁

全然届けます！

デリヘルくん

(笑) 10月の限定メニューはありますか？

仁

10月はグランドメニューが変わりますね。なので限定メニューはお休みになります。本当は7月の最終週でお店が9周年で、それを期にグランドメニューを全部変更する予定だったんですけど。コロナの影響もあって出来なかったんですよ。それで、今レギュラーメニューになるものを、ちょこちょこちょい出ししてるんですよ。

デリヘルくん

パスタとか？

仁

そうですね。パスタも今までレギュラーメニューになかったので。他にもピザの種類もすごい増えますし。

Q.路面店にあって結構目立ちますよね。

仁

そうですね、結構ノンケさんの一見さんが入ってきて、(二丁目で)どこいったらいいかわからないとかで、ある意味二丁目の案内所になっちゃうときもありますけどね。デリバリーもやってて、お付き合いのあるお店も多いので、紹介できる範囲であればしたりとかもしますね。

デリヘルくん

なるほど。お店の客層ってどんな方が多いですか？

仁

ほんとその日によって全然変わるんですよね。例えばこの周辺って結構ビアンバーが多いじゃないですか？だからビアンバーとかがイベントやってるときは、本当にビアンのお客様がめっちゃ多いですし。その日や週末二丁目で開催されるイベントによっても全然変わりますね。AiSOTOPEでゲイナイトがあれば、ナイトは朝5時には終わるので、うち朝7時までやっているから、終わってからみんなご飯食べに来たりとか。

デリヘルくん

結構朝5時以降も混んでますか？

仁

そうですね。フードのラストオーダーが朝の6時までなんですよ。朝の6時でやっている飲食店って、二丁目だとクインさんか、ウチか、あとラーメン屋くらいなんですよ。

デリヘルくん

早い時間と、夜中では客層や雰囲気もガラッとかわりますか？

仁

変わりますね。

デリヘルくん

ご飯頼まれる方と、お酒頼まれる方の割合ってどんな感じですか？

仁

早い時間から、22時くらいまでは、ご飯がメインってお客様が多いんですよ。ここで食べて、20時～21時くらいにゲイバーが開きだすので、飲みに行くみたいな。その後は割とまったり飲みにくる人が多かったりして。今度夜中0時過ぎると、小腹空いた人たちが来出してって感じですね。

デリヘルくん

じゃー結構キッチンの人は休みない感じですね。

仁

そうですね。キッチンのスタッフは本当に大変で頑張ってくれてます。

デリヘルくん

キッチンスタッフは1人でやってるんですか？

仁

早番と遅番で１人ずつですね。自分ももともとキッチンなので、忙しいときはホールからキッチンの手伝いに入りますね。ただキッチンのスペースが小さいので、本当に1人しか入れないってのもあるんですよね。

Q.コロナの自粛期間中に対応していた事はありますか？

仁

緊急事態宣言でお休みしていたときは、週に１回空気の入れ替えと掃除をしにお店に来ていて。宣言後にお店が再開したときは、飛沫防止の衝立を、手作りして設置したり。座席の間引きしたり、レイアウトを話し合ったりして変更したりしましたね。

デリヘルくん

コロナの影響が二丁目にも大きく出たと思いますが、今後の営業を含めて対策で考えている事などありますか？

仁

もう共存してくいしかないって考えに辿り着いたので、無症状の人も多い中で予防対策は徹底して、意味があるのかないのかは置いといても、マスクや手袋をしたり。食事を出している以上は細部まですごい気をつけてます。

Q.グッズ販売もやられてるんですか？

仁

今イベント等が出来ない代わりに、グッズ販売や、LINEスタンプの販売をしてます。ちょっとずつ違うカタチでお店を盛り上げられたらいいなと思って。今後も新しいことを出来たらやろうかなって感じですね。

デリヘルくん

どんなグッズがあるんですか？

仁

マグカップとかトートバックとか色々あるんですけど、期間限定で通常よりちょっと安くなってるものもあったり、期間限定のロゴがありますね。

デリヘルくん

結構色んなものがあるんですね。オススメはありますか？

仁

全部オススメなんですよ(笑)

デリヘルくん

グッズの考案やデザインは誰がやってるんですか？

仁

グッズ販売のキッカケが周年イベントが出来ないってなって、その代わりに何が出来るかなって考えたときに、こういうのやった方がいんじゃないかってのは、全部自分が発信してますね。LINEスタンプとかも自分がデザインしてたりするので。

デリヘルくん

ご自身で作られてたんですね？

仁

ちょっと地道に(笑) もともとのキッカケがうちのお客様でCampy! barのドラァグクィーンさんのスタンプを作ってる方がいて。こういうのもやってるんだよって話しを聞いたときに、自分もイベントで女装とかするので、自分の作ったら面白いかもって。試しに販売して好評だったので、今度はスタッフのバースデーパーティーがコロナで出来なくなっちゃたので、その代わりに誕生日だったスタッフのスタンプを作ったら面白いかなと思って、お祝い代わりにみんな買ってくれたりするかなって。なので誕生日の子で許可もらった子は過去の画像とか使ってスタンプにしてたりします。

デリヘルくん

楽しそうですね。

Q.今、お店で(または個人的に)流行っている事はありますか？

仁

LINEスタップを作る事が、自分の中で楽しめるようになってきました。過去の画像とかを全部漁って、変顔とか選定して(笑) なので休みの日とかはグッズの制作とか、LINEスタンプ作ってたりとかしいてます。あと何だろう～、最近株やりだしたことくらいかな？(笑)

デリヘルくん

急にその角度の(笑)

仁

意外と週5～6で働いてたら、自宅と二丁目の往復になっちゃうから、外の世界の事ってみんなお客様から聞いたりするので。逆に、お客様に教えてもらうことが多いですね。ウチ路面店で色んなお客様来るから。ちょっと興味があったら休みの日にそこ行ってみたりとか、やってみたりとか。

Q.今後の二丁目に望むことは？

仁

とりあえずコロナ前に戻って欲しいですね、本当に。週末の賑やかな感じとか、今もう寂しくなっちゃってるじゃないですか。仕事のスタイルがすごい変わってきてるので、週末だから混むとかってのが無くなって来てるんですよ。逆に週末の方が暇だったりとか。仕事がリモートで平日に1日だけ出社しなきゃいけないって人が、出社したついでに飲み来てくれる事がすごい増えた。みんなのライフスタイルが変わってしまってるので。だから今は昔に戻って欲しいけど、昔みたいにはならないのかなとか。先行きが見えないというか、仕方ないというか。だけどお店としては路面店で目立つ所でやっているので、色んなものを取り入れて、新しいカタチで発信していけるような事は常に求めて行こうかなとは思ってます。

デリヘルくん

お店が9周年を迎えられて、次は10周年という大きな節目になると思いますが、10周年に向けての意気込みはありますか？

仁

10年って早いなと思います(笑) あっという間だったので。でも更に10年？頑張って行きたいなって思います。

Q.最後に一言お願いします。

仁

お食事が美味しいので、お食事をしに来てくれたら嬉しいです。言葉にして言うの照れますね、Twitterとかだとパパパって打てるのに(笑) お食事に合った会話で楽しませますので、どなたでも、お一人でも大丈夫ですので、是非来てください(笑)

デリヘルくん

ありがとうございました。