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デリヘルくんが聞く!突撃インタビュー!!

vol.71 とらんぽりん とら

店舗名:とらんぽりん 店舗住所:東京都中野区大和町 1-65-4 増田ビル2F 店舗電話:03-5356-9447 営業時間:日〜水19:00〜24:00 木金20:00〜翌1:00 土18:00〜翌2:00 定休日:不定休
https://twitter.com/tolampoline

Q.aktaとの関わりは?

とら

22〜23歳くらい…18年以上前にaktaに顔を出して、写真展をaktaさんが結構してるじゃないですか?イラスト展も含めてですけど。当時写真展をやってた方がいて、その人の展示を見て、すごい好きな写真だったので「ぼくも趣味で写真を撮ってるんですけど、写真展示やってみたいんですよね」って言ったら、そのカメラマンさんが「ここ(akta)だったら全然やらせてもらえると思うから、やってみたらいいじゃん」って言われて、ぼくそれがキッカケなんですカメラマンになったのって。

デリヘルくん

えっ!?そうだったんですか??

とら

そうそう。なのでその展示されてたカメラマンさんと話して、じゃー頑張って展示やってみようかなって、24歳のときにaktaさんで写真展をやらせてもらって、それが一応ぼくのカメラマンとしてのスタートなんですよ。結構密でしょ?(笑)

デリヘルくん

密ぅ〜(笑) 写真展バージンをaktaキッカケで奪えてたなんて!

とら

そう(笑) それで写真をやりはじめたら、aktaのスタッフさんが「aktaでやってるイベントの写真も撮ってみない?」って誘ってもらって「ゴツスタ」ってイベントの写真を撮らせてもらったり。

デリヘルくん

昔aktaでやっていた若者向けの交流&勉強会ですね、懐かしい〜(笑)

とら

後はデリバリーボーイズのボランティアスタッフにも友達がいたり、ぼくも1回だけやったんですよ!あれいいですね、行ったことのないゲイバーに入れるし(笑)

デリヘルくん

そうですよね、普段行かないお店の雰囲気もみれますしね。

とら

そう、だから結構aktaの界隈の人とは繋がりが多くて。その後ぼくは二丁目から離れちゃったので、疎遠になっていたんだけど、今のaktaのスタッフさんが、ぼくのパートナーと仲が良くて、そんなつながりもあって、また今も絡むことが増えて有り難いです。

Q.最近aktaからコンドームパッケージ素材として写真の提供依頼がありましたよね?

とら

これね、めっちゃ嬉しかったですよ!ずっとやってみたいなってぼんやり思っていた事を、連絡いただいて、まじで嬉しかったです。ありがとうございます。

デリヘルくん

やってみたいと思ってくれていたんですね?

とら

aktaにちょこちょこ通うようになってから、いろんな写真やイラストのコンドームを見てて、こういうのってどうやったら依頼くるのかな?って思ってたけど(笑) 自分からは言ったことはなくて。自分が撮ったものがコンドームのパッケージになるってすごいことだなと思ってて。そしたら急にコンドームの写真提供してくれませんか?って依頼がきたから「えぇっ!!?嬉しいっ!!」って思って。色々考えて選びました。

デリヘルくん

今回は既にある作品の中から提供という形でしたが、撮影ができるならどんな写真を撮ろうとか考えはありましたか?

とら

他の作品を見ていて、自分だったらどんな写真を選ぶかなっていうのはぼんやりあって。いざ依頼が来た時に、いまある(作品の)中ではコレとコレかなってのが出てきて、選びきれなくて何枚か送って選んでもらったので、それも「どれが選ばれるんだろう」って楽しくて(笑)

デリヘルくん

aktaのスタッフの中でも意見が割れたりしました(笑)

とら

すいません、お手間かけました(笑)

デリヘルくん

でも、ここ数年だとイラストやGOGO BOYなどのビジュアルが多かった中、今回の雰囲気系の写真は久しぶりですごく新鮮でしたね。

とら

そうなんだ?嬉しいです。

デリヘルくん

二丁目にも配り始めてるし、aktaやとらんぽりんでもゲットできるので、まだゲットしていない人は是非!(急な営業)

Q.店内でセックスについて会話になることはありますか?

とら

うちはそこまでガツガツした性事情の話はしないんだけど、ただゲイのお客さんとストレートのお客さんの各々のセックスの情報共有みたいなものはたまにあって。長く付き合ってる人も多いので、各々の性事情みたいなことも、深い時間で気がしれた常連さんとかになってくると、結婚して10年くらいたっている男女夫婦のセックス事情とか、ゲイも3年とか付き合ってセックスのタイミングっていつなんだろうねとか、でも旅先とかではする流れがあるかもしれないからコンドーム持ってったりするよねみたいな話をしたりはしてるかも。

デリヘルくん

結構パートナー同士のセックス事情がメインな感じなんですかね。

とら

そうだね、ゲイバー特有の出会いを求めて来てますってお客さんはうちはそんなにいなくて、でも逆に近所のお客さんが多いので、近所に新しいごはん屋さんが出来たから今度行ってみようよって流れでこっそり距離を縮めていって、急に常連の2人が来て「実は付き合うことになりまして。。」みたいなのはある(笑)

デリヘルくん

ここでもドラマが(笑)

とら

そうそう、でもそうなったら最初に言うのは「お願いだから変な別れ方だけはしないでね」って、2人とも来なくなっちゃうから(笑)

デリヘルくん

なるほど(笑) 性感染症の話題も視点が違う内容になってくるんですかね?

とら

結構ゲイバーよりも込み入った話をしている気がする。例えば性病になりましたって内容に対して、周りが「それだったらこうした方がいいよ」とか、自分の実体験とか、セックスで言うと「さっきHしてきたんだけど中折れしちゃって…みんなどうしてる?」とか。前に二丁目でお店やってたときは会話が違うなと思ってて、前はもうちょっと自分を高く見せてモテたいに入ってて、そこまでひけらかさないけど、ここ(高円寺)はもうちょっと家庭的な感じがするかな。

デリヘルくん

より実践的な内容なんですね。

とら

そうだね、ストレートの方がゲイのセックスについて、どういう事があるの?って聞いて、男同士だと基本的には使わない穴を使うからこういう危険があって…みたいな(笑) みんな正直に話しててすごいなってカウンターの中で聞いてるときが多いですね(笑)

Q.お店での相談等(御客さんから)はありますか?(HIV/性感染症等)

とら

さすがに「HIVになっちゃってさ…」ってところまでは行かないけど、ナマでって話の流れでPrEPとかそういう話とかはたまにするかな。

デリヘルくん

HIVのアップデートされたような最新情報も会話で出るんですね。

とら

お客さんで医療系のお仕事してるって公表してる人がいて、そういう人に(他のお客さんが)相談してるのは聞いたりします。コンドームを相手がつけてくれないって事に対して、どうしたら相手がつけてくれるかって論議をみんなでしたりすることは結構あって、環境的に盛り上がってるときにそれを言うのは萎えるじゃんって。萎えさせないで如何に(コンドーム)をつけてもらうかって、めっちゃ難しいねって結構1時間くらい話したりしてます。

デリヘルくん

すごいですね!実践的な話とか議論するって、答えがみつからなくても大事ですよね。

とら

性の話以外にも、ぼくらの年だと親の介護の問題だとか、親に免許を返納して欲しいんだけど、どう言えば返納してくれるのかなとか、そういうのをちゃんとみんな相談してるし、ぼくもすごい興味があって、自分もこの後立ち向かうことだから。なので、自分も参加しながら話し合う日が多いかもですね(笑) あんまりそういった事(直面した問題)から逃げずにみんな話す事が多いかな。うちはカラオケとかもないので、カラオケでうぇ〜い!っていう感じにもならないし、浮いたり沈んだりみたいなところに寄り添える…どちらかというとダウナーな状態で来てくれて、そういう最近こういう事があってって言って、ここだったらワーワーしてないし、一人になりたくないから来れるわって言ってもらえるのはすごく有り難いかなって感じです。

デリヘルくん

じゃー、コソッと相談してくるってことよりかは、みんなで話し合うみたいなことの方が多い感じですかね?

とら

そうだね。みんなには言えないことを相談するときは、ぼくが一人の時間を狙ってくる人もいるし、平日は割りと暇なので(笑) 暇な時間を狙って来る人はいます。みんなと共有できていいやって人だったら、人が多い時間帯に来て、ちょっと聞いてもらっていいですかってなっても、そういうの重たいからもっと明るい話しようよって言うお客さんは1人もいないです。

デリヘルくん

そういう空気感が出来上がってるんですね。

とら

ぼくは根っから明るい人間ではないので、お客さんに言われたのは「この店は陰と陽で言ったら、完全に陰の店だね。だから来やすい」って。自分も明るい人間じゃない人がやるお店があってもいいかなとはずっと思ってて。やっぱり二丁目だとママさんがすごく明るいし、話が立つ人とかがいるなとか思ってたけど。そうじゃなくて、それこそお客さんがずっと携帯いじってても注意しないし、そういう時間なのねと思って。そういうダラダラしててもいい店があってもいいかなってのはずっと思ってて。二丁目のときは、周りと比べられたりとかして、どうしても頑張らなきゃってのがあったけど、高円寺に来てからは一切ないです。ゆったりダラダラ、一言も話さず帰る人もたまにいる(笑) コインランドリーで乾燥中だから、乾燥中に1杯だけ飲みに来たとか、そんな感じの(笑)

デリヘルくん

生活感ありますね(笑)

とら

一回感動したのは、パジャマで来られたお客さんがいて、寝酒に飲みたいからって。二丁目のゲイバーってさすがにないじゃない?もうちょっと正装して行くイメージだけど、この店パジャマで来てくれるんだって。それが一番感動したかも。生活に密着してる店ってことで。

デリヘルくん

すごいですね。そんなお店が近くにあるといいなと思います。

Q.とらさん自身のHIVへのイメージは?

とら

20代前半で二丁目に出だして、その頃はHIVってものがもう少しタブー視されてたというか。ぼく結構カミングアウトされるんですよ「とらくんだけに言うけど、HIVになっちゃったんだよね」って。それがなんでなのかなって思ってたら「とらくんは何言っても食らわなそうだから」って。どんなに重い話をしても「そうなんだ。大変だね〜」で終わりみたいな(笑) でもまだみんな(HIVに対して)センシティブにしているイメージがあって、HIVになった(感染した)けどみんなに言ってない人が、もっと言っても良い世の中になればいいんじゃないかなとは思ってて。別に敢えて言う必要もないんだけど。知り合いのHIV陽性の方は、あまり公表しているイメージがないので、HIVって言うことによってもうちょっと…例えばこれとこれは気をつけなきゃいけないよね!みたいなことが、共有できた方がいいのかなって思ってるし。自分はそれこそaktaさんに関わったから、HIVに対して結構話し合ったり、勉強させてもらう機会も多かったけど。そういう機会がない人にとってはまだまだ未知なことだとは思って。一回あったのは、ぼくと一緒にいた人に、とある人がHIVだって事を伝えたんですよ。ぼくは「そうだったんですか。もう投薬とか始めてるんですか?」とか聞いて、そんなに症状は出てないとか、そういった話をしたときに、そのカミングアウトされた方がいなくなった後で、一緒に聞かされた人が「とらさん、HIVって事はもう死んじゃうんですか?あの人」って言ってきて、いやいや死ぬ病気じゃないからねって、今は色々対策もできるしねって話をしたときに、そのレベルの人もいるんだって。なので、そういった事はみんなもうちょっと勉強して欲しいし、でも勉強してない人がいるからこそ、みんな言えないのかなって思うから、知識を身につけることによって、本当に身近に隠してるけど、なって(感染して)る人はいると思うので、もうちょっとみんなが理解できる環境になればいいなとは思ったりはしてます。

デリヘルくん

アップデートされた情報を知識として身につける事も大事だけど、同時にスティグマの問題も解決していかなきゃいけないですよね。

とら

難しい問題ですけどね。ただ向き合わなきゃいけない問題だと思う。

デリヘルくん

HIVは可視化されない部分が多いですもんね。

Q.お店のコンセプトは?

とら

誰でも入れるCafe & Barと謳ってて、なぜかというと、ぼく元々この店で7年経ったんですけど、その前に新宿二丁目で「evergreen」ってゲイバーを雇われではあったんですけどやらせてもらってて、そこはゲイバーだったんですけど。ここは自分でオーナーをやりながら店主をやってるんですけど、自分で(お店を)やるんだったら、ゲイとかセクシュアリティに捕われず誰でも、どのセクシュアリティの人でも入れるような店を作るっていうのをテーマにしたくて。

デリヘルくん

なるほど!店名の由来はなんですか?

とら

飛んだり跳ねたりするトランポリンと、ぼくの(名前の)「とら」を掛けてて、人生の浮き沈み、ちょっと凹んでるときとか、すごいハイなときとか、どのポジションにも寄り添えるお店にしたいっていうのがあって店名をつけました。

デリヘルくん

ステキ〜!!どんな人でもってコンセプトですけど、実際にはどんな人が来てますか?



とら

ぼくはゲイということをカミングアウトしながらお店をやっているので、ゲイのお客さんの方が8割くらいで、後は高円寺に住んでいる身近なノンケさんとか、色んなセクシュアリティの人OKにはしているので結構近所の女性のお客さんも多いしって感じかな。

デリヘルくん

年代もバラバラですか?

とら

年代はバラバラですね、ぼくが41歳で、自分と同世代かちょっと下が多くて。最近は7年経つと20代だったお客さんが30代になってて、みんな年取ったねって言ってたんだけど、ここ最近20代のお客さんも増えてて、それもゲイのお客さん、ノンケのお客さん問わず、有り難いことに世代交代が(笑)

デリヘルくん

新しい世代も入ってきてるんですね!スタッフさんも色んな方が?

とら

そうですね。ゲイのスタッフが多いですけど、それこそノンケの女性、ノンケの男性、レズビアンの女性もいますね。でもセクシュアリティってよりかは、ぼくと気があってとか、お客さんで来てたときに「ちょっと入ってみない?」みたいな、そんな感じの人もいるし。一番はオープニングの時にこの店を契約をした管理会社の社員の女の子をぼくがスカウトして入ってもらったんですよ。この女の子ゲイ受けしそうだなって。別にゲイの友達とかもいなかったんだけど、スカウトして入ってもらって、その後ゲイの友達も増えて、(二丁目の)九州男さんとかで年越ししたりとかもしてて。ふくよかな男性と出会って、この店でプロポーズされて結婚して。

デリヘルくん

えっ!?すごい!!

とら

この店が付き合うキッカケになった場所で、ぼくらに紹介して、ぼくらは(相手が)ガチムチだったので「いいじゃん!いい男じゃん!」って言ったら、それキッカケで付き合いだして(笑) 旦那側は「この店がなかったら付き合わなかったので、ここでプロポーズしたいです」って言って、プロポーズして、それで結婚して、今年結婚式なんですけど、結婚式の二次会が九州男なんですって(笑

デリヘルくん

すごい(笑) ドラマですね!!

とら

そう!なのでさっき言った人生の浮き沈みの浮いてる良い時期に巡り合ったみたいな。

デリヘルくん

すごい、コンセプトに結びついた出会いの事例ですね!

Q.お店でイベントも沢山されてますが、全てお店主催のものですか?

とら

主催もあるし、持ち込みもあるし、ぼくお店の経営以外にもカメラマンの仕事もしてまして、その繋がりで、ぼくが写真を撮って知り合った歌手の人や、舞台役者さんがいて、そういう人に今度こぢんまりしたところでライブやりたいとか、一人芝居やりたいって相談をされたときに、うちのお店で出来るんじゃないですか?って提案して、共同企画みたいな感じで色々ライブを企画したり、一人芝居もやったり。あと「hacoSHA!」っていう撮影イベントがあって、それもぼくがカメラマンでLOYくんっていうhacoSHA!の主催の人が、カメラマンがやってる場所で撮影イベントだったら色々スムーズだしってことで、それも定期的にやってくれたりとか。ライブイベントはぼくが個人的に好きな人を呼んでやってたりもするしって感じです。

デリヘルくん

いろんな繋がりから派生してることが多いんですね!お店もスタジオっぽいスペースもありますしね。

とら

とにかく広い場所を選んだって感じです。

デリヘルくん

なるほど!それを見込んでお店選びもした感じですか?

とら

そうです。駅からちょっと離れてはいるんですけど、それでもフリースペースバーみたいにしたかったので、ライブイベントだけじゃなくて、トークショーイベントもやってくれたりするんだけど、とにかく出来ることを増やしたいってのがあって。二丁目で(お店を)やっていたときは、そんなに広いお店ではなかったので、今度は絶対広いお店にしようと思ってやってます。

Q.ポッドキャストもやられてますよね?

とら

はい。2023年3月から、ぼく「とら」と、「みえin the sky」っていうよくわからない名前のお友達がいて(笑) その2人で「とらえろ!in the sky」というポッドキャスト番組を始めました。一応お店をやっていて、みんなで話し合ったりはしてるんだけど、自分の話をする機会って意外とないなと思っていて。自分ってこういう人間なんだよっていうのを、もうちょっと言う場所が出来たらいいなってことと、やっぱりコロナ禍の3年間の間にどうしてもお客さんが減ってしまったので、挽回する策として色々考えた結果、ぼくはYouTubeなんてとても出来ないから(笑) 自分に向いてる媒体ってなんだろうって考えたときに、ポッドキャストを周りや、お客さんでもやってる人が多かったので、ポッドキャスト番組をちょっとやってみたいなって思って。それを始めることによって、この店を知ってもらって、来てもらうキッカケになればいいなと思って始めました。それこそ身近なゲストとして、とらんぽりんのスタッフだったり、ぼくのパートナーにもたまに出てもらって、こういった人間関係を作ってますっていうのを公表して、それで興味もってもらえたらいいなと思って始めさせてもらって、毎週水曜日の18時に更新しておりますよ。

デリヘルくん

毎週なんですね!

とら

毎週やってます!今多分一番力を入れてると思います。だいぶポッドキャストやってるゲイのポッドキャスターさんとかもお客さんで来てくれるようになったので、成功してます(笑) もしよかったら聞いてください!

デリヘルくん

ポッドキャストを始めて、しゃべり上手くなったとかありますか?

とら

このインタビューも、ポッドキャストやってなかったらもっとボロボロだったと思います(笑) 結構話せてるじゃんって今ちょっと思ってる(笑)

デリヘルくん

そうなんですね(笑)

とら

そう!一つのテーマで話す時に、組み立てる事が増えた。自分で編集もしてるから、この言い回しはたぶん伝わりづらいなとか、こういう流れを作って話した方が盛り上がるかなとかはすごい考えるようになって。逆にお店9年くらいやってるけど、今まで考えてこなかったなって(笑)

デリヘルくん

ロジックを(笑)

とら

そう、まぁ今もそんな出来てるわけではないけど、それを自分で向き合うようになったのがデカいかな。後、結構昔から「とらくんって本当に言葉に感情が乗ってないよね」ってず〜っと言われてたの。そんなことないよって言ってたんだけど、(ポッドキャストを)編集してて気づいたの、本当に感情がない(笑) なので、それはだいぶ意識するようになりました。

デリヘルくん

そんな気づきにも繋がったんですね。

Q.今、お店で(または個人的に)流行っている事はありますか?

とら

コロナが五類になってから、だいぶLIVEに行く機会が増えたかな。

デリヘルくん

アーティストとかの?

とら

はい、結構色んなジャンルのは行ってて。あとぼく元々写真を撮るキッカケで知り合ったミュージシャンの友達とかが多いので、そのミュージシャンの友達のLIVEも行くし、メジャーの大きいところのLIVEも行くし。今年はフェスとかにも行きました、久々に。フェス行かなさそうでしょう?

デリヘルくん

今「うん」って言おうとしちゃった(笑)

とら

(笑) 自分もフェスに40になって行くと思ってなくて(笑) でもフェス楽しかったです。2時間のワンマンを見ようとは思ってなかったけど、30分だけ見れて、めっちゃこの人たち良いなって知れるのがすごい楽しくて。もうさ、最近みんな死んでくじゃん(笑) わたしたちが流行ってたアーティスト。この人もう死んじゃうの?みたいなのがあったから、生きてるうちに見ておこうみたいなのがあって、今年は「モンゴル800」と「Cocco」を初めてフェスで見れて、本当に感動しました。

デリヘルくん

すごい!新たな発見ですね!

Q.高円寺にお店を出されてみて、どうですか?

とら

めちゃめちゃやりやすい!そもそも高円寺でお店をやりたかった一番大きい理由に、ぼく高円寺にストレートの女性や、ミュージシャンの友達が多くて、よく飲みに来てたときに、結構自分がゲイだってことは言ってたんです。「ぼくゲイなんですよ」って話の流れで言った時に、高円寺の居酒屋の店長さんとか、居酒屋の中の人とかって「とらくんゲイなんだね、高円寺ゲイ多いよね」で終わる。ゲイってことに何も注目されないみたい。あぁ結構いるよね、ここらへんねって。具体的なゲイのセックスってとか、どういう人がタイプなの?みたいなことが一切なくて。この街楽だわ〜ってずっと思っていて。それがキッカケでいつか高円寺でお店やれたらいいなって思っていて。実際に高円寺にお店を出して、自分がゲイですってことに対して偏見が入るようなストレートなお客さんは一切なくて、普通にそんな興味は持たれない。いま彼氏がいるけど、とらくんの彼氏ってこうだよねって、なんか男同士が恋愛してるとか、レズビアンのスタッフもいるけど、女の子同士が恋愛してるとか、そういう事に対しても「色んなカタチがあるもんね」っていう、受け止め方が広い方がすごく多くて。それこそゲイがいっぱい来てる中にストレートの方が来る事に対して抵抗があるゲイの人もいないし。そこはすごく目指してるところではあって、それには出来たかなって感じです。

デリヘルくん

場所柄も含めて、やりたかったお店のコンセプトが詰まってる感じなんですね。

とら

そうですね。高円寺って結構音楽やったり、お芝居やったり、しかもまだそんなに花開いてない、これからみんなで頑張っていくぞ!みたいな人が多いから、ゲイなんて気にしてらんなっていうか(笑) それよりも色々自分のやっている事を突き詰めよう!みたいなことがあって。あとぼくが写真とかミュージシャンの人とか、そういう芸事をやってるつながりが多いから、そういう事をやってる人に変に偏見しないというか。僕が30歳くらいのときって、30でフリーター兼カメラマンみたいな事をやってたから、当時の同世代のゲイにはめちゃめちゃ言われたもん「大丈夫?それでいいの?」「そろそろ地に足つけてさ」って。それで31歳からお店始めて、そういう人たちが手のひらを返したんだけどね「とらくんはやれると思ってたよ」って、あれはすごいムカつきました(笑)

デリヘルくん

(笑) なるほど!

とら

だから、今は自由にやってます(笑)

Q.今後の二丁目に期待することは?

とら

ぼくは二丁目に育ててもらったとは思っているので、aktaさんとかでも展示とかやらせてもらって、二丁目でずっと店子もしていたし。だから言い方変かもしれないですけど、変に媚びないで欲しい。わたしたちが通ってた20年くらい前って、もっと密閉されていたと言うか、ゲイバーだけど女性が入れるお店が増えたけど、もっと自分たちのポリシーで、ここは本当に男性だけですよって店があるとか、あんまりまろやかにしなくてもいいのになとは思ってた。それはぼくには出来ないからすごいなと思っていて。色んな人が集まる街であると同時に、ゲイしかいない環境のお店があって、そこを大事にする店があってみたいな、バランスがあればいいのかなとは思ってますね。

Q.最後に一言。

とら

高円寺で「とらんぽりん」というお店をやってます。二丁目で飲んでる人も沢山見てくれているとは思うんですけど、二丁目とは違う良さが高円寺にもあるので、もし上手いバランスで使っていただければ嬉しいなと思ってます。ぼくが一番印象的だったのは、二丁目で飲んでるゲイの子が、一通り二丁目で飲んだ後に、最後にこの店に来て「今日も激しかった」って飲んで、近所に住んでいるお客さんだったので帰っていくってことがあって。そういった使い方がうちは一番嬉しくって、ぼくも二丁目は好きな街なので、二丁目でこんな事があってって話を聞くのは楽しいし。そういう感じで高円寺のカフェ&バーとらんぽりんを普通に来てもらうでもいいし、LIVEやってる人だったらLIVEやらせて下さいだったり、スペースで展示もできるので、aktaさんでまず展示をするとして(笑) その後にakta以外でも展示がしたいなって思ったら、ここでも相談してもらえればと思います。とらえろ!in the skyってポッドキャストも是非聞いて下さい!

デリヘルくん

ありがとうございます。

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